様々な治療方法、治療機器がありますが、発症時期、症状、患者さん一人一人の今後の事情に合わせて選びます。また、治療を進めていく中で、今行っている治療について効果を評価します。万が一、思うように回復しなければ、治療方法の再検討や、固定の程度の改善、治療機器の強弱を調整し、適切な治療に修正します。
今、何が患者さんの回復や目標に到達するために必要かを考え、病院など医療機関との連携が必要であったり、精密な検査が必要と判断したときは、アドバイスや医療機関へのご紹介をします。
腰椎牽引機
従来は仰向けで寝る姿勢で腰椎牽引を行う機械でしたが、座った姿勢から施術が開始され、ひざ部と股関節部を曲げることで、腰部がリラックスした形で治療することができます。さらに、自動オットマン機能により足の長さによって、適切な姿勢を自動で調節いたします。
様々な牽引機を試しましたが、他の牽引機よりも苦痛なく、心地よく受けることができます。
ウォーターマッサージベッド
最新のウォーターマッサージベッドです。噴射される水の圧力を利用し、水圧刺激で全身のマッサージ効果が期待できます。多くのマッサージパターンがあり、温水が大変心地よいです。
超音波温浴療法
超音波の物理的刺激、薬用の入浴剤の効果で足部や手部を温める治療法です。5~7分間程度、温めるだけで全身が発汗するくらい非常によく温まります。
血行循環が良くなり、冷え性(血行障害)、疼痛、関節痛(変形性、リウマチ等)、しびれ、自律神経失調症、更年期障害、糖尿病、脂肪の代謝促進などさまざまな症状に効果が期待できます。
大型低周波電気治療機
電気刺激により、主に筋肉の緊張(こわばり)を緩和し、血液循環を改善、痛みを軽減する目的で使用します。電気といっても痛くありません。刺激の強さはひとりひとり調節できるので、心地よい感覚で治療を受けていただけます。
遠赤外線治療器
患部を遠赤外線で温める治療器です。皮膚表面から約200μmの深さで吸収されて熱に変わります。その熱が血液などにより、体の内部(芯)まで効率よく伝わり、温かさが持続します。
温熱刺激により血行改善、疼痛軽減、筋肉の弛緩が期待できるため、さまざまな症状に効果があります。遠赤外線で温めた箇所はすぐには冷えません。
頚椎牽引療法
頚椎間(首の骨と骨の間)を前上方に引き上げて、頚椎の間隔を拡大し、首の骨の変形の改善、神経の圧迫による疼痛や、筋肉の硬直を緩和する治療機器です。
頚椎牽引の効果
・頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症、むち打ち症などの頚椎捻挫
・頚部、肩や胸部から手指にかけての痛みやしびれを訴える頸肩腕症候群など頚部痛、肩こり、腕の痛みやしびれなどが上げられます。
頚椎牽引療法はとは、首の牽引(伸張作用)と休止(弛緩作用)を繰り返すことで、筋肉や筋膜由来の痛みや頚椎症性変化によって引き起こされる痛みやシビレを緩和させる治療法です。
筋肉や筋膜由来の痛みは、頚椎牽引のストレッチ効果により頚部の筋肉や筋膜、靭帯の緊張が器具を使い取り除かれ痛みが緩和されます。
頚椎症性変化からの痛みは椎間関節の不適合性が改善され、椎間板の変性による椎間孔(神経の出口)の狭窄が拡大され、局部の痛みや椎間板性の痛み及び神経性の痛みが器具での治療によって効果があり緩和されます。
手技療法(マッサージ・指圧整体)
マッサージはヨーロッパで起こり、体系化され医療に応用されたものが、日本古来の按摩や指圧の技術の長所を取り入れ日本独自の技術を発展させました。主な技術は軽擦法(擦る)、柔捏法(もむ)です。 按摩は中国で生まれ、主な技術は柔捏法です。 生体に現れる反応点(ツボ)に対し施術を行うのが指圧法です。
日本における三大技法を駆使し、当院ならではのトリガーポイント(引き金点)と呼ばれる、硬結(筋肉の特に硬くなったところ)や圧痛点を探し出し、ツボ(東洋医学)と併用し施術を行うと、引き金を引くかのように治療効果が飛躍的に向上いたします。
鍼(はり)治療
使用する鍼はすべて使い捨て鍼です。血液を介して感染する疾患の対策には、滅菌消毒機を使う方法もありますが、操作に人の手を使うために間違いがないようにと注意を払っていたとしても、残念ながら間違いがないと断言できません。
鍼刺激により、
鍼灸の効果の研究は、各地にある研究所、医療機関、鍼灸大学、短期大学などで意欲的に進められております。総合的には、鍼灸刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、ひいては、生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)に働きかけるのではないかと考えられています。
1.ゲートコントロール…針刺激が脊髄において痛みを抑制する。
2.エンドルフィン…針刺激がモルヒネ様鎮痛物質(強い鎮痛作用のある物質)の遊離を促し痛みを抑制する。
3.末梢神経の遮断効果…針刺激が末梢神経の痛みのインパルス(神経線維の中を通る活動電位)を遮断する。
4.経穴(ツボ)の針刺激による痛覚閾値の上昇による鎮痛効果。
5.血液循環の改善…筋肉の緊張をゆるめ血行状態を良くする。
・シップ処置
・消炎鎮痛貼付薬
症状や症状の発現時期を見極めながら、適切な湿布処置の選択をします。また、消炎鎮痛貼付薬の使用上の注意点をご説明しながら、治療の補助として医薬品を使用いたします。
冷シップ
温シップ
サリチル酸メチル
ジフェンヒドラミン塩酸塩
ケトプロフェン(モーラス)
フェルビナク
ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)
外用薬の副作用は、皮膚のかぶれのほか、15歳未満の使用を制限するもの、妊婦・授乳期の使用を避ける必要のあるもの、光線過敏症という副作用、喘息など、最近の貼付薬は効果が高く、皮膚より薬効成分が血液中に浸透吸収されるため、内服錠と同じく使用において注意しなければなりません。
貼り薬とはいえ、それぞれに特徴があるため、使用前に十分熟知して使用することが重要です。
電気鍼
刺した鍼に電極を取り付け、低周波で通電する方法です。
皮膚は電気の伝導率が低く、筋肉は水分を多く含んでいる組織なので、電気の伝導率が高いのです。
電気鍼をすることによって、筋肉や運動神経を刺激し筋収縮を起こし、感覚神経を刺激して痛みの軽減や種々の反射的な治療効果が期待出来ます。
簡単にいえば、筋肉を大きく動かして神経を刺激して、治療効果を出します。
慢性的な肩こり、腰痛などの筋肉性の疾患から、坐骨神経痛などの神経の疾患に大変効果があります。
使用機器
低周波パルス治療器を使用します。
普通の低周波治療器の電気刺激は皮膚表面から数ミリ程度しか刺激を与えられませんが、電気鍼の刺激は鍼が筋肉の奥深くまで入っているので、筋肉の奥深くに電気刺激を与えるので大変治療効果があります。
小児鍼
普通の鍼を刺入する方法と違って、軽度の皮膚刺激を主とした方法です。
使用する鍼は擦るような形状となっていますので、痛みはなく、心地よい刺激です。
対象は生後3カ月くらいから5歳くらいまでの乳幼児、幼児です。
適応症
乳幼児のストレス乳幼児もストレスを感じています。
ストレスによって自律神経の緊張を起こし、かんの虫や夜泣きといった乳幼児の神経症として現れます。
かんの虫、夜泣き、不機嫌、食欲不振、奇声を発するなどの乳幼児の神経症
方法
小児鍼を用いて経絡(全身は穴でつながっています。血や気の通り道のこと)に沿って体表部に接触、摩擦を行います。
小児鍼を行うことによって皮膚が発赤し、自律神経の緊張を和らげ、正常な状態に戻します。
美容鍼
プーリー(滑車)運動器
椅子に腰をかけた状態で、頭上の滑車に通したロープ両端の握り棒を持ち、両手を交互に上げ下げします。
五十肩や拘縮(骨以外の筋肉や靭帯が原因で関節が硬くなる状態)などで、関節の可動域制限がある方に痛みをなるべく抑え、効率的に運動が出来るように滑車運動を行っています。
固定用テーピング・キネシオテーピング
テーピング(taping)とは、スポーツ選手が負傷を予防、もしくは負傷した部位の悪化を防止するために、関節、筋肉などにテープを巻いて固定することです。捻挫や骨折などの際に、救急措置として施す場合もあります。
固定テープ
非伸縮テープで、運動持久力を助け、関節を固定・圧迫し、捻挫を防止します。
伸縮テープ
厚地の素材で強度に優れています。怪我の予防、関節部位の固定・圧迫を目的とする。
キネシオテープ
筋肉と同程度に伸びてこれを固定・サポートし、またその過剰伸展を防ぐテーピングです。
・コルセット(腰部)
・サポーター
(首、肩、肘、手首、膝、足関節など)
体の痛みを和らげる一つの方法として、腰痛コルセット、サポーターがあります。
腰痛や各部位の状態、原因、生活スタイルなどを、きちんと把握した上で、症状や目的に合ったものを選ぶことが重要です。
購入や貸し出し前に試着を勧めています。実際に使用していただくサポーターやコルセットの装着感を体感していただき、正しい装着方法を理解していただくことが、症状の緩和に重要だからです。
間違ったサイズや装着方法で使用したとき、症状に合わないものを選択した場合、十分な効果が得られないことや、ときに悪化する場合もあります。
コルセットやサポーターをつけることで、患部の固定や体を動かすサポートになります。
それにより、体を動かすことで、血液の循環を良くしたり、筋肉がつくようになります。また姿勢も改善しよくなります。これが、生活レベルから改善できる一つの方法です
運動指導
傷病により、安静保持が必要なものがあれば、筋力低下や筋肉が緊張し硬くなることで、症状が軽減しなくなったり、痛みを発生する原因になることもあります。
適切な運動方法を回復時期を見極めて、体力や目標とする内容を考慮して、筋力強化法や柔軟性を高める運動方法を説明いたします。
服薬指導
薬店を併設していますので、医薬品を上手に使うためのご説明をいたします。
たとえば、痛みのコントロールには貼付薬や内服薬などを検討することや、漢方薬を併用するケースなどがあります。
他の薬との併用についても十分ご説明いたします。